仕事帰りに、夕ご飯を軽くと思って立ち寄ったのは、蕎麦切り春のすけです。軽くのつもりが、お店に入ると飲んで見たい日本酒がいろいろ、食べてみたい肴もいろいろでついつい混んでいる中、長居してしまいました。この辺りは私にとって不思議な魔界のような場所で、何度行っても、迷ってしまいます。この日も札幌駅北口から10分ぐらいで着くお店に20分くらい歩いて到着しました。
鳳凰美田山廃無濾過愛山
最初にたのんだのは鳳凰美田の山廃無濾過愛山です。とても飲み口のよくてきれいなお酒でお米の風味と香りが優しくておいしくいただきました。黒に金字で鳳凰が華麗に描かれた鳳凰美田のラベルに目を奪われます。
さきいかの天ぷら いかの風味と塩加減、天ぷらのさくっとしたボリュームがちょうど良いお酒のおつまみです。
NEVE(ネーベ)三井の寿 冬活性にごり ネーベとはイタリア語で雪のことだそうで、この時期の札幌にぴったりの日本酒です。瓶の中で発酵がすすむ生きているお酒で、身体にも優しい感じがします。酸味のある食前に合うお酒でした。
ここで、蕎麦味噌が登場しました。今までいろいろ食べた蕎麦味噌のどれとも似ていない独創的な蕎麦味噌です。食べておいしく、私の中の蕎麦味噌ランキングでベスト1となりました。
黒板のおすすめにあって、ぜひ飲んで見たいと思ったのは、北の勝の搾りたてです。根室の地酒北の勝はおいている店が少ないのですが、札幌で稀少なお酒の搾りたてということでさっそくいただきました。すっきりした味は飲みやすく、炉端で魚の干物にベストマッチしそうと思いました。
かしわぬきが登場です。香ばしいねぎとともにおいしい出汁がたっぷりで鶏の脂もおいしくいただきました。身体が芯からぽかぽかです。
自家製蕎麦豆腐 もちもちした感触が楽しい、日本酒に合う肴でした。
佐賀県 五町田酒造 東一山田錦純米うすにごり酒 何とも上品な味わいのおいしいお酒
きざみわさび かなり刺激的な味で、一気に頭がすっきり、わさびの薬効でしょうか、次の日はすっきりと朝起きることができました。
そろそろ、おそばが食べたくなり、酔いもまわって、この日のお酒の〆となりました。お酒は店主おすすめの高勇生酛純米をいただきました。春のすけで寝かせたという古酒です。
春のすけでチーズにも感動しました。特に手前の濃い色のチーズは春のすけのそばの返しにつけ込んだチーズで甘辛い醤油の味とチーズが良く合う初めての味でした。4種のチーズを少しずついただいましたが、それぞれの風味や食感の違いが楽しく日本酒によくあいます。
絶妙な人肌燗の低めの温度に温められて、何ともふんわりとしたおいしさに仕上がっていました。とても口当たりのいい極上の飲み心地でした。それにしても、店主の日本酒へのこだわりと研究熱心な姿勢には頭が下がります。
最後には〆にもりそばをいただきました。母子里産の10割そばを細打ちで出してもらいました。そのまま食べるとしっかりとした蕎麦の甘み、うまみを感じます。そばつゆにつけると、さらにおいしく、最後は薬味とともに味の変化を楽しみました。
いよいよ、この日の蕎麦屋酒のクライマックスとなりました。そば湯をのんで満足し、おなかも満腹です。
帰りは迷うことなく、札幌駅バスターミナルに歩いて10分、小樽行きの高速バスにのって20分で西区役所前へと琴似に戻りました。
蕎麦切り 春のすけ
札幌市東区北7条東3丁目15-72
011-742-1290
日~木曜日 11:00~14:30(LO=14:00)
17:30~21:45(LO=21:15)
金・祝日11:00~14:30(LO=14:00)
土曜休み